安部公房短信   2001

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人形劇「少女と魚」の初演

 シェークスピア劇をとりあげるなど、大人のための人形劇に意欲的なひとみ座が安部公房の「少女と魚」を3月17日〜22日に俳優座で上演する。安部が29歳の時に書いたこの戯曲は、人形劇という特殊性のために、これまで上演されることがなかったという。前売は2月5日からはじまり、同劇団wwwページから申しこむことができる。

 詳しくは「少女と魚」紹介ページを参照。

勅使河原宏氏逝去

 安部公房の盟友で、草月流第三代家元の勅使河原宏氏が4月14日、急性リンパ性白血病で亡くなられた。74歳だった。

 東京美術学校(現東京芸大)卒業後、美術映画「北斎」をきっかけに映画界に進み、1962年、安部公房脚本の短編「おとし穴」を監督。1964年には、映画化不可能と言われていた安部原作・脚本の「砂の女」を製作するために、勅使河原プロを興した。岸田今日子主演の「砂の女」はカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。1966年には「他人の顔」を京マチ子主演で映画化している。

 前衛的な作風は海外でも高く評価され、1968年には日本人としてはじめて、アメリカ映画芸術アカデミー会員に推挙された。

 5月12日午後2時〜18時と13日午前11時〜18時、草月会館で「偲ぶ会」が開かれ、「砂の女」など代表作が無料上映される。

勅使河原宏公式サイト
「ニッポンの前衛 勅使河原宏」in ユーロスペース

 6月30日から7月20日まで、渋谷のユーロスペースで、先日亡くなった勅使河原宏監督の回顧上映が「ニッポンの前衛 勅使河原宏」としておこなわれる。

 上映される作品は全13本で、以下の通り。

公式ページ
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