「演劇のページ」を主宰されている西角直樹氏からリンクしてくださるというメールをいただきました。どんなページか見にいったところ、346の劇団の792本の公演を記録し、寸評したすごいページでした。インターネットに接続して、はじめて感動しました。このページは必見です。
同ページには多くのリンクが張ってありましたが、演劇関連ページがすでにたくさんできていて、文学より格段に進んでいました。
もっとも、進んでいるのは観客サイドと小劇場系で、新劇関係に限ると、既成劇団の公式ページは皆無で、文学と似たりよったりでしたが。
さて、ほら貝の演劇コーナーですが、1990年以降の観劇記録はすべて「知子の情報」のデータになっているので、順次、載せていく予定です。あと、ひょっとしたら、ある大女優のインタビューが掲載できるかもしれません。乞う、ご期待。
週刊SPAで「ホームページがつまらない──インターネットの真実」という特集をやっています。週刊新潮みたいな題名ですね。『ゴーマニズム宣言』の連載打ちきり以後、実売部数が 1/3に減ったといわれているだけに、編集方針を変えたのかなと思って手にとったところ、週刊新潮風なのは表題だけで、中味はあいかわらずの自己満足系マニア礼賛路線でした。
「文学」の項では、日記ランキングのページをとりあげ、大森望君が談話をよせていましたが、のぞき趣味にすぎないものを「日記文学」ともちあげるあたり、編集長が代わってもSPAはSPAです。
インターネットで日記が話題になるのは、大半のページが作りっぱなしで、ろくに更新されていないからです。NASAのように毎日更新しているようなページが日本にあったら、これほど評判になったかどうか。
もちろん、ページを運営している一人として、更新が大変なことはわかっています。個人では、日記を公開するのがいちばん手っとり早い更新法であることは否めません。しかし、企業のページまで更新をさぼっている現状は困ったものです。凸版のサーバーには大手出版社のページがならんでいますが、どこの新刊案内を見ても、ページが開設された昨年六月の「新刊」しかのっていなくて、おいおいと言いたくなります。そういう出版社から出ている週刊誌の表紙に、インターネットが使えなくては取り残されるというような大げさな見出しが踊っているんですから、なにをかいわんや。
ニフティサーブがPPP接続をはじめました。PC-VANも、2月22日からPPP接続を開始するそうですし、5万円で買えるというインターネット専用機、i-BOXも発売されるそうです。バンダイはPiPin@の無料貸与と1年間のアクセス権をセットにしたモニターを募集しています。パソコンのわからない人でもインターネットにアクセスできる時代がやって来ます。
操作性に関しては、WWWブラウザは Windows95のソフトを動かすよりはるかに簡単ですから、問題はないでしょう。あだ花に終わった数次におよぶパソコン・ブームとは、根本的に違います。
といって、これで一気にインターンネットが日本に定着するというわけにはいかないでしょう。日本語で読めるページの中味があまりにも貧弱だからです。
インターネットが幻滅をまねいて、今のブームがバブルで終わるのかどうか、興味深いところです。
今月のインタビューをお願いした伊井直行氏が、テープ起こしをやっている間にモデムを購入されました。吉目木晴彦氏につづいて、インターネットに接続されたというので、原稿の直しに関する連絡は電子メールでおこなうことができました。
伊井氏いわく、「今はともかく、5年後は電子メールが使えないと不便になっているだろう。それなら、今から慣れておく方がいい」とのこと。5年後といえば、2001年ですから、電子メールは普通になっているかもしれません。
来月(といっても、明後日ですが)から、石川淳ページに加えて、安部公房ページを開設しますが、メインの企画として、吉目木晴彦氏との往復メールによる連続討議を掲載します。
電子メールを使うのは、もちろん、郵政省メールより手間がかからず、早く着き、HTML形式に一発で変換できるという実際的な理由からですが、ひよっとすると、従来の往復書簡とはちがったおもしろさが生まれるかもしれません。ちょっと楽しみです。
bekkoame内の猥褻画像をあつめたページが警察の摘発を受け、ページオーナーの会社員と高校生が逮捕されました。問題のページは未見ですが、ネットの書きこみを読む限りでは、たいした画像ではなかったようです。要は警察が存在を誇示したかったということでしょう。
インターネットが身近になっていくにつれ、反撥や警戒心がさまざまに表面化してくるでしょう。反撥や警戒心は新しいものにはつきものなので、どうということはないですが、問題は幻滅です。大騒ぎするような内容がないとわかった時、現在のブームは一気にはじけ飛ぶはずです。インターネットが本当に日本に定着するためには、一度、ブームがつぶる必要がある。たぶん、その日は遠くないと思います。
昨夜、12チャンネルで「どうなる日本のインターネット」という生放送の討論番組を放映しました。番組の準備のために、glocomに「Netizen-tv」という臨時のメーリングリストが設けられました。
先日のポルノ・ページの摘発や、インターネットが1996年に崩壊するというメトカーフの大予言を中心にするということなので、どうせ「朝まで生テレビ」のような番組になるのだろうと思い、まったく期待しなかったのですが、メーリングリストに「インターネットの崩壊は幻滅から」というアーティクルをポストしたこともあって、ちょっとチャンネルをあわせてみたところ、意外に面白く、最後まで見てしまいました。
手入れを受けたベッコアメの社長も出席していて、警察が FBIのように突入してきた時の大笑いの状況や、今のインターネットにはスケベとオタクしかいないという正確な現状認識を披露していました。
「朝まで生テレビ」と違って、後味はよかったです。「朝まで生テレビ」のパネラーよりIQが高い人が集まっているとは思いませんが、新しい分野に挑戦している人間特有の溌溂としたものが伝わってきて、好印象がありました。
インターネットが「情報の宝庫」だなどというのはマスコミのでっち上げた虚像にすぎませんが、未開拓のフロンティアであることは確かです。万事に息ぐるしく、閉塞感の蔓延する現在の日本で、唯一、解放感のある場所かもしれません。
首都圏は時ならぬ大雪で、都心でも14cmの積雪があったようです。うちの方は田舎なので、スキーができそうなくらい積もりましたが、幸い、午後から雨にかわって、とけてくれました。昨今の異常気象からすると、もう一回くらい雪があるかもしれませんね。
雪のせいなのか、一昨日の討論番組の影響なのか、ぼくのはいっているプロバイダではトラフィックがひどく、他所のサーバーのページがまったく見られないという状態がつづいています。所詮、安かろう悪かろうのプロバイダーで、インターネット・マガジンの巻末のページでも回線速度を公開していないくらいですから、しょうがないのですが(たぶん、公開できないくらい貧弱な回線しか引いていないのでしょう)。
しかたなく、ほら貝のメンテをやっているわけですが(笑)、これから自宅でプロバイダーに加入されようという方は、多少費用がかさんでも、速い回線をもったまともなところを選んだ方がいいと思います。
新年あけましておめでとうございます、といったら、驚かれる方が多いかもしれません。「スケジュールを忘れるカレンダー」と銘打った「陰暦カレンダー」によると、今日が一月一日なのです。今日は新月、気持ちも新たに陰暦カレンダーをかけかえました。本年もよろしくお願いします(笑)。
偶然ですが、アクセス数をカウントしはじめてから、ちょうど二ヶ月たちました。これまでの総アクセス数は 640です。一日当たり 10アクセスですが、すこしづつ増えているようです。ただ、二度、三度、アクセスしてくださる方がかなり多いようなので、訪問者の実数は 200ないし 300人というところでしょうか。
一昨日のエディトリアルで紹介したネチズンのメーリングリストから来たメールをざっと読んでみたのですが、どうもインターネットに接続しているだけで、わくわくしている人が大部分のような印象をうけました。そういえば、番組で発表したメーリングリストの参加者に対するアンケートでも、70%以上の人が現在の法外ともいえる接続料金に不満を感じていないという意外な結果が出て、NTTの人の方が「この数字を一般化して考えてはいけない」とコメントしていました。
もちろん、自動車だって、運転すること自体が楽しいという人はいるわけで、そういう楽しみ方を否定するわけではありませんが、大半の人にとっては、自動車は移動・運搬手段にすぎず、どこへ行くのか、なにを運ぶのかの方が重要なのです。インターネットもコンテンツを問題にする段階がこなければ、社会を変える力とはならないでしょう。
この数日、いろいろごたごたしていたので、紹介が遅れましたが、今月、「作家と語る」に登場していただいた伊井直行氏が、朝日新聞夕刊の月曜から金曜までつづく「出会いの風景」というコラムを担当され、最終回に「ある編集者」との出会いを書いておられました。この編集者氏には、ぼくもお世話になっておりまして、実績はあげるが、社内での人づきあいがよくないとあるのを見て、思わず微笑してしまいました。今の日本社会ではなかなか能力を発揮しにくいタイプの方なのですが、11年間腕をふるい、すばらしい実績をあげることができたのは、出版界にまだ比較的自由な雰囲気が残っているからではないかと思います(あくまでも「比較的」ですが)。
アトランタ大学で日本文学を担当していらっしゃる先生から、坂口安吾のディスカッション・グループをやっているが、参加したい人はいないかというメールをいただきました。もし坂口安吾を専門にされている方で、興味のある方はご一報ください。
ごたごたが解決したので報告します。
インターネットの危機を話しあうNetizen-tvというメーリングリスト(ML)に参加したことは feb17のエディトリアルに書きましたが、このMLはボードでも発言が読めるようになっているので、登録はホームページをおいてある方のアドレスでおこないました。ほら貝に提示してあるアドレスは仕事用のメールにも使っているので、重要度の低いメールがどかどか来られては困ると思ったのです。
さて、18日のメールをポストしてからしばらくのぞかなかったのですが、22日に行ってみると「kato koiti非実在説」なるものをめぐって、応酬がおこなわれているではありませんか(!)。
Hさんという方が友人から「kato koiti」なる人物にメールのシグネチャ(署名)を詐称されて気味悪がっていると「携帯電話(遠距離)」で言ってきた。問合せのメールを出したが、返事が来ない。実在の人物なのだろうか、というのです。
愕然としました。なにしろ、知らないうちにネットワーク犯罪者あつかいされていたのですから。
幸い、MLの参加者は冷静に対処され、Hさんの無礼をたしなめる発言がつづいていましたし、中にはほら貝を見に来てくれた上で、実在しているし、「しっかりした文芸サイトとお見受けいたしました」と書いてくださった方もいました。
Hさんは事件の詳細をML参加者から質問されても、「ご本人さん以外とやりとりをすると誤解を招きそう」といってゆずらず、被害にあったメールがどれなのかすら明らかにしていませんでした。事実は伏せたまま、「携帯電話(遠距離)」で聞いた伝聞ばかりをたたみかけるのです。
とにかく、ぼくとしては存在表明をして、MLの議論とははずれるので、一対一のメールで問題を解決することにしたのですが、「ご本人さん」が相手だというのに、Hさんは被害にあったメールを特定しもしなければ、具体的な事実をなにも提示せず、加藤本人がハッキングしているか、あるいはハッキングされている可能性があるから、プロバイダにホームページの進入履歴を要求しろの一点ばりなのです。進入履歴というのは、ホームページへのアクセス記録で、ちょっとやそっとでは見せてもらえないものだそうです。このケースの場合、なにも事実が出ていないのですから、要求なんかできるわけはないのですが、H氏は要求できないのは、過去にハッキングをしていて、それがばれるのがこわいからだろう。やましいところがなければ、要求できるはずだとメール攻撃をかけてきます。
まさにカフカ的状況です。まったく雲をつかむような話なので、ぼくはH氏の「知人」の実在を疑うようになりました。なにしろ、H氏がぼくに出したというメールは届いていませんし、もし実在しているなら、H氏はいずれかの時点で本人に確認しているはずだと思ったからです。なにしろ、H氏自身、この件に関する3番目の投稿で
>聞いたのが電話&長距離&断片的、さらに、ご本人の発言がなく、誤解が生じても御
>免ネで書くと、
ほら貝創刊から3ヶ月半がたちました。最近は週に100人ほどの方が訪問されるようになり、主宰者としてはたいへんよろこんでおります。今後の編集方針の参考にするために、アンケート・ページを3月いっぱい開設いたしますので、ご協力よろしくお願いします。
「作家と語る」のインタビューは一週間前に終わっているのですが、テープ起こしに手間どり、掲載が遅れています。もうすこしお待ちください。
訪問数を計測するカウンターを無料で提供いただいているCounter Digits社から、同社のロゴをページのどこかにいれてほしいという要請がありましたので、目次の下にいれることにしました。Counter Digits社にはあらためて感謝いたします。
mar01からはじめたアンケートがまだ一通ももどってきていません。ご協力、よろしくお願いします。
地方の方は御存知ないかもしれませんが、東京の大手書店では吉本隆明氏の『学校・家庭・宗教』という本が今月の初めから1250円から1000円という値段がついて平積みになっています。価格が店によって違うのは、いわゆる「非再販本」だからです。一応、定価は1400円となっていますが、大量に仕入れのできるところでは安い価格が、それほど仕入れられないところでは高い価格がついているようです。実は1000円というのは数日前に見た値段で、その店では最初は1200円で売られていました。たぶん、よほど売れないのでしょう。
規制緩和にともない、本の再販制度も撤廃しろという声がありますが、今回の吉本氏の本ではっきりしたのは、再販制度がなくなったら、販売力のない中小書店はまちがいなくつぶれるということです。大手スーパーの進出や売れる本専門のディスカウント店が乱立するようになるでしょうから、大手書店だって安泰ではないでしょうし、大手書店の現在のような豊富な品揃えが不可能になっていくのは目に見えています。コミックと量産アクションものだけあれば満足という人にはいいでしょうが、読書を愛する人にとっては絶望的な状況が生まれかねません。
フランスでは70年代の後半に、一時、本をふくめて、再販制度を全廃したことがありましたが、中小の出版社や書店が軒並み経営危機におちいり、文化的な本がまったく出せなくなるという事態にいたったために、書籍にかぎって再販制度が復活しました。さすが自国文化の育成を国是とする国だけのことはあります。
本だけは再販制度をつづけるというのが、世界の趨勢のようですが、もちろん、アメリカのような例外もあります。アメリカでは本もふくめて、すべてが自由価格です。しかし、忘れてはならないのは、アメリカは世界に冠たる図書館王国にして、メセナ王国だということです。税制によって活動を支援された多くの財団が文化的価値の高い本の出版の援助をする一方、東京の大手書店級の蔵書を擁した公共図書館がたいていの都市にあるのです。
フランスのような自国文化を育てようというコンセンサスもなく、アメリカのような書き手側・読み手側双方に対する社会の手厚い支援もない日本で、本の再販制度を廃止したらどんなことになるか、うそ寒いものがあります。
石川淳小伝の英語版をつくっていて、石川の母校の東京外語大は英語でなんというのだろうという疑問にぶつかりました。Tokyo College for Foreign Languagesという直訳が浮かびましたが、念のためにサーチエンジンで調べ、東京外語大のサイトへジャンプしたところ、正式名称を Tokyo University for Foreign Studies、略称を TUFSというのだそうです。
Collegeではなく Universityを名乗るのはともかく、Foreign Languagesとあるべきところを Foreign Studiesとは気取りすぎじゃないかと思いましたが、沿革を読んでみると、そもそもの前身は幕府の蛮書調所だったとあります。九段下の駅をあがって、神保町の古書店街へいく途中に、「蛮書調所跡」という高札が立っていますが、南蛮夷狄の言葉を学んで海外事情を調べる機関だったわけですから、Foreign Studiesは正確な訳というべきでしょう。阪大医学部の前身が緒形洪庵の適塾だというのは有名ですが、意外なところに蘭学の名残りがのこっているものです。ここはひとつ「外語大」などという無味乾燥な名称をやめて、東京蛮書大学と改称すれば、由緒がわかりやすいのではないでしょうか。
閑話休題。今月いっぱいおこなっているアンケートにまだ3通しか回答がありません。今後の参考にしたいので、ぜひご協力をお願いします。
アクセス数がようやく 1000に達したので、カウンターをゼロにもどしました。Counter.Digits社の記録によると、99日間で、一日平均 10.1アクセスだそうです。イメージ・ファイル専用のディレクトリをつくった際に、カウンターの URLまで変更したために、三日間カウントできなかったことがありましたが、おおよそこの数字でいいと思います。
複数回訪問されている方が多いようなので、実質的な訪問者は多分 300人くらいではないでしょうか。たった 300人とおもわれるかもしれませんが、文芸誌の世界では馬鹿にできない数字です。ひきつづきご愛読をお願いします。
今月のインタビューは吉目木晴彦氏にお願いしたのですが、こちらのミスと、吉目木氏の締め切りとでとうとう月内に掲載することが不可能になりました。多分、来月上旬のうちには掲載できると思います。やめたわけではありませんので、期待していてください。
元祖 Yahooで思いがけず、梶井基次郎の英語ページを見つけました。
英語で読む梶井基次郎はブローディガンを清潔にしたようで、新鮮な驚きがありました。ページのデザインにも内容にも梶井基次郎の詩情があふれていて、感銘をうけました。本当にすばらしいページなので、ほら貝のホットリストに載せたくなったのですが、日本の方が日本のドメインで開設しているのに、あえて英語版しかつくらないのは、日本向けに紹介してはいけないということなのかなと思い、リンク許諾願いのメールを差上げたところ、リンクは希望しないとのことでした。
こういう形で紹介するのもご迷惑をおかけすることになるのかもしれませんが、あまりも惜しいので、元祖 Yahooの /Arts/Humanities/Literature/Authors/にリンクがあるとだけ書いておきます。
このところ、またパソコン・インターネット関連の雑誌の創刊があいついでいますが、とうとう「現代思想」までインターネット特集号を出しました。対談とインタビューを読んだだけですが、対談の方は西垣通氏がお得意のネットワーク・ファシズムの危機とやらをぶっていました。リストラの影におびえながら、パソコン恐怖症を克服しようと努力している中高年サラリーマンの鬱積が、ネットワーク上の独裁者待望に転ずるというのですね(笑)。こういうことを本気で信じているのか、雑誌編集者に刺激的なネタを提供しようとして、素人をからかっているだけなのか、ちょっと判断がつきませんが、インターネット=ユートピア論同様、インターネット=アンチ・ユートピア論も眉に唾をつけておいた方がいいでしょう。
インタビューの方は三宅なほみ氏が登場し、インターネット関連ではめずらしく地に足のついた話をしていて、面白かったです。雑誌の方としては、地に足のついた話では、文科系読者を脅かすことができないからでしょう、なんとかして大げさな方に話をもっていこうとしているのが見え見えでした。
ここへ来て、実際にインターネットに自宅からアクセスする人が急激に増えていますから、インターネット虚像が壊れる日も近いでしょう。最近創刊された雑誌が10月までに何誌生き残っているやら。
「読書ファイル」にも書きましたが、HTMLについていろいろ疑問が出てきたので、入門書として定評のあるローラ・リメイの『HTML入門』と『続・HTML入門』を読んだのですが、勘違が多々あり、冷や汗の連続でした。
HTMLはきわめてアバウトな仕様なので、現状では問題はないと思いますが、2年先、3年先のことを考えて、今のうちに大改造をしておこうと考えています。
現在のインターネット・ブームは秋ぐらいにはつぶれているでしょうが、パソコンの受容のされ方から類推して、数年後にもっと大きなブームがやってきて、その時、日本に定着するでしょう。ほら貝は次のブームを念頭において編集しています。
あたたかくなったので、今日はカモミールの種を買ってきて、プランターにまきました。カモミールは細い茎の先端にデージーのような花を咲かせる菊科の植物ですが、一応ハーブですから、ほったらかしでも育ってくれます。6月の終わりには、甘酸っぱい香りの花が咲きそろうことでしょう。
カモミールは黄色い花台のまわりに白い花弁がつくのですが、夕方になると花弁が後ろにおりたたまれてしまい、朝になるとまた茎と直角にピンと伸びるという日周運動をくりかえします。朝露で花弁が垂れないようにしているのかもしれません。そのせいか、3週間くらい花が持ちます。
花を咲く直前に摘んで、陰干しするとカモミールティーになるそうですが、生来の不精者ゆえ、そこまではやりません。カモミールティーは不眠症にはよく効きます。
新聞報道で御存知の方もあるかと思いますが、 4月12日に新宿のシアター・アップルで異臭騒ぎがありました。関西に本拠をおく劇団☆新感線の公演中、裏口からもぐりこんであいている席にすわっていた女性が、劇団係員がチケットの提示をもとめられ、痴漢撃退用のスプレーを噴射して逃げたという事件なのですが、地下の密閉空間だったために、咳きこむ観客が続出し、消防署が出動したりして大騒ぎになり、結局、公演は中止になったということです。
劇場にはよくいくので、とんでもない奴がいるものだと関心をもっていたのですが、小松深雪さんのページで、この事件の生々しいレポートを見つけました。小松さんは事件当日の公演にぶつかっただけでなく、犯人が座っていた席と同じ列の席にいたそうです。
シアター・アップルは新宿コマの地下にある劇場で、ステージの横幅のあるかなり広い小屋です。あそこで 20人近い人が病院に運ばれる被害が出たというのですから、スプレーの威力や恐るべし。もっと小さな小屋だったら、数倍する被害が出ていたことでしょう。
残念なのは、犯人の女性が演劇ファンだということです。いろいろな劇場で不正入場をくりかえしている常習犯ということですから、相当の芝居好きなのでしょう。しかし、演劇ファンなら知っているはずですが、若い劇団の内情はどこも火の車で、有名なところでも劇団員の持ち出しでなりたっている状態なのです。入場料といっても、3千円前後なのですから、踏み倒してはかわいそうですよ。
今、ほら貝をおいてあるプロバイダでちょっとした騒動がもちあがっています。わが安かろう悪かろうプロバイダでは、なかなか電話がつながらないだけでなく、日によって、すぐにつながりはするが、ログイン作業の途中で切れてしまうなんていうことがままあります。単につながらないのなら、マシンに勝手にリダイアルさせておけばいいのですが、途中で切れるというのはマシンにつきっきりでいなければなりませんから、非常に困るのですね。
業を煮やしたある会員の方がサービス係にメールを送ったのですが、梨の礫だったので、事務局に電話をかけたところ、問合せにはメールでしか答えられないといわれたそうです。そこで、ホームページなどでメールアドレスのわかった会員およそ 120人に同報メールを送り、プロバイダの誠意のない対応を訴えたというわけです。
ぼくのところにも問題のメールが届いたのですが、おやと思ったのは、インターネット雑誌のビジー情報とからめて、「汚いやりかた」と断定した部分でした。どの雑誌のことをいっているのかはわかりませんが、たまたま手もとにあったインターネット・マガジン誌巻末の「回線話し中度調査」を見ると、わが安かろう悪かろうプロバイダは、一番こんでいる時間帯でも 3回のリダイアルでつながることになっているではありませんか! この調査で見る限り、IIJに匹敵する優良プロバイダなのです(笑)。事務局側は「汚いやりかた」という表現にびっくりしたらしく、「営業妨害」をしたということで、現在、アカウント末梢を通告しているそうです。
電話がつながるということと、ログインできるということは別です。故障したモデムが一台でもまじっていると、そのモデムの接続されている回線にはすぐにつながるものの、ログイン作業中に切れてしまうために、また電話をかけなおさなければなりません。多分、インターネット・マガジンの調査は、電話がつながるまでの回数をカウントしただけで、ログインするところまでは確認していないのだと思います(実際にログインを確認するためには、調査するプロバイダすべてのアカウントを維持しなければなりませんから、費用的に不可能でしょう)。としたら、たまたま調査の日に、わが安かろう悪かろうプロバイダに故障したモデムが出るために、会員の実感とはかけ離れた数字が出た、ということなのかもしれません(あくまで推測の域を出ませんが)。
モデムの故障には、ある程度、不可抗力の部分があります。定期点検まで何ヶ月も電源をいれっぱなしにするわけですし、そういうモデムが回線の数だけあるわけですから、故障自体をとがめるわけにはいきません。以前、ある大手パソコン通信に加入していた時にも、モデム故障によるとみられる電話はつながるが、ログインできないというトラブルを年に何回か経験しました。
「回線話し中度調査」の成績をよくするために、故意に故障モデムを放置したなどとは思いませんが、ああいう調査結果をうのみにするのは危ないなと思ったしだいです。もっとも、ぼく自身は安かろう悪かろうだからしょうがないとあきらめています。それなりのサービスを受けるには、それなりの金額が必要というのが、資本主義の原則なのですから。困った部分もあるけれども、一時期の悲惨な状況からくらべれば、ずいぶんましになったわけで、わが安かろう悪かろうプロバイダはなかなか健闘している方だと思います。