異星人との戦争を背景にしたSF映画である。SFXは1985年という製作年代を考えてもお粗末だが、ヨーロッパの監督らしい味があり、愛すべき小品となっている。
異星人との戦争という設定であるが、言ってみれば、第二次大戦時、空中戦で大破した日米の戦闘機が同じ無人島に不時着してパイロット同士助けあって生きのびていくが、日本兵は「論語」をもっていて、無学なアメリカ兵に「論語」を教えてやる、というような話である。後半にSFならではのひねりがあるが、ネタバレになるのでやめておこう。
ドラコン星人のジェイを演じたルイ・ゴセットJr.が、かぶりものでほとんど顔を覆っているハンデにもかかわらず、いい表情を見せている。涙腺の弱い人は泣くのではないか。人種間対立のドラマとしてよくできていて、何度も見直したくなる。
特典の「未公開シーン」は、ドイツ語の吹替がつくだけで、本篇にある。