正月にシネマ・スクエア東急で見たばかりの映画だが、北米版は2年前から出ていた。日本版は来月発売という。
映画館ではやけに画面が暗かったが、DVDではくっきり見える。ナスターシャ・キンスキーの登場場面は室内や夜間が多く、表情が判別しにくかった。老けを隠すためかと勘ぐっていたが、DVDで見ると今でも美しく、隠すほど老けているわけではない。シネマ・スクエア東急の映写に問題があったのかもしれない。
封切時もよく考え抜かれた物語だと思ったが、あらためて見ても、ギリシア悲劇のようにドラマの骨格がしっかりしていて、ラストに向かって盛りあがっていくエネルギーに圧倒される。傑作というしかない。
日本版にはメイキングがつくらしいが、US版の特典はオリジナル予告編のみ。値段が半額以下にしても、心穏やかではない。
暗部が多く、DVDには苦しい作品だが、画質はかなりいい。音はおとなしめ。