アルトマン型の映画のつもりらしいが、だるい。
アシモフの原作とは別物の、そこそこよくできた活劇映画。
木村拓也が出ているのでメジャー公開して興行的に失敗したが、本当はミニシアターでじっくり売っていく芸術映画。
オカルト映画かと思ったら、正真正銘の宗教映画だった。気持ちのいい話ではないが、深い。
こういう偽善的な話は嫌いなのだが、よく出来ていた。
期待しすぎたが、冗漫。
ロマコメ向きではないケイト・ハドソンをロマコメに活かした職人芸はみごと。
アイボリーは、現代ものだと、お里が知れる。
秩父事件の映画化。ボランティアを動員したモブ・シーンはすごい。
ラディゲばりに精密に組み立てられた官能ドラマ。こういう映画はフランスでしか作れない。amazon
メリメの原作に忠実な映画化だけに、ややだるい。
ベトナム戦争前夜のサイゴンで自堕落な老記者が巻きこまれた陰謀劇。
軽快なフットワークが見られず、ブッシュ憎しでべた脚になっている。
カルロス五世の母親は色情狂だった。
大時代的な低予算メロドラマだが、グレッチェン・モル最高。
見終わってから、じわじわと感動が高まってくる。柳楽優弥もいいが、YOUもいい。
『風と共に去りぬ』をリアリズムで作り直したら、こうなるかもしれない。
ほら吹きパパの真実。泣かせる。
ブラッカイマー版「七人の侍」。キーラ・ナイトレーのグイネヴィアがいい。
昔の自主製作映画を思わせる陰々滅々な独りよがり映画。時間の無駄。
オドレイ・トトがトルコからの密入国者に扮する。ロンドンの裏社会にはいっていく導入部はおもしろいが、途中からリアリティがなくなる。
平凡なおばさんが夫と息子に愛想をつかし、瀕死の重傷を負った娼婦を体を張って助ける話だが、後半、どんどん話が広がっていく。結末は痛快。
ブラジルの赤茶けた大地で繰りひろげられる笑うに笑えない四角関係。 女はたくましく、男は悲しい。
第二作はフィオナ姫の実家篇。これなら次も見たい。今回も日本語吹替はみごと。
「天空の城ラピュタ」の下手糞な模倣。ドラマが貧弱なだけに、無意味なアクションが空々しい。
昨年の映画賞を総なめにした赤坂真理の原作の映画化。いい作品だとは思うが、こぢんまりとまとまっていて、あっさりしている。
団鬼六の全10巻の原作の二度目の映画化。前半はどうしようもなくダサいが、SMプレイのはじまる後半はその道の達人が出演していてすごい迫力。本篇DVDの他にメイキングDVDまで出ている。
私立の女子中学のいじめを描いた作品。正視に耐えない場面もあるが、最後でホッとした。原作を書いた牛田麻希はまだ十代で、コミック版も出ている。
広瀬隆『東京に原発を!』の映画化(パクリ?)だが、絵解きで終わっている。強力な原発肯定論者をぶつけないとドラマにならない。
ダークな色調は悪くないが、時間移動は反則だと思う。
大作の割には薄っぺら。ラストでアエネーイスが登場するが、続編を作るのだろうか。
温暖化の過程で寒の揺りもどしが起こる現象を針小棒大に誇張したパニック映画だが、職人芸で飽きさせない。
恋と使命の板挟みで早くもスパイダーマンを廃業した悩めるヒーローの再生物語。料金分おもしろい。
ヘレン・ミレンが女性版「フル・モンティ」に出たというので期待したが、まあまあの佳作。
全身不随の恋人を看病するけなげな女性がよろめいていくベルギー映画。フランスの心理小説のよう。
貧しい画学生だった頃のヒトラーを描くというアイデアはおもしろいが、ヒトラーの影が薄すぎる。
ディートリッヒの孫によるドキュメンタリー。頽廃美はうわべで、実は筋金入りのプロイセン女だったのだ。
泰西名画の世界。小品ながら濃い。
朝鮮戦争物だが、盛りあげようとして逆効果に陥っている。韓流映画の悪い面の集大成。
味つけ過剰。題材がいいのだから、表現を抑制すればもっと面白くなったはず。
勘違い芸術映画。見どころは鞏俐の切なげな表情だけ。
ジャズ版『道』。ショーン・ペンもサマンサ・モートンもはまり役。
抱腹絶倒。深キョンもいいが、土屋アンナすごいぞ。
柳の下にドジョウは三匹はいない。無理に話を広げて支離滅裂に。
宣伝ではお涙頂戴だったが、実物は骨太の帆船映画。続編が見たい!
日本人というか業界人を戯画化しているが、映画自体は繊細可憐で、嘆息もの。
哀愁たっぷりで、1よりよかった。
カナダ映画だけに、ちんまりとした暗い作品。
子供をダシにしたあざとい映画だが、この20年の中国の激変がわかる。
『浮草物語』のリメイク。鴈治郎、京マチ子、杉村春子、若尾文子とキャストがすごいが、戦後の話にするのはやや無理がある。
鴈治郎最高! 憎めない道楽者の爺さんなのだが、最後には人間の格を示す。
弁士つきの上映。蒲田小市民映画の代表作で、映画史上に残る作品ではあるけれど。
弁士つきの上映。旅まわり一座の座長の人情噺だが、ラストに救いがある。
活弁つきの新プリントだが、昔見た時よりすこし増えている。主人公はキートンっぽい。
お粗末。ストーリーをなぞっただけ。
『墜落遺体』の飯塚訓氏の原作だが、ただの人情刑事物語。だるい。
技術的にはすごいのだろうが、こういう絵柄は好きではない。
劇場版はやたらと評判がいいので見てみたが、なんだ、これは。急に質が落ちたのだろうか。
爆笑、また爆笑の前半も、ほろ苦い後半もすばらしい。女流作家とはつきあうまじ。
例によって、人間の弱さをネチネチつついた話だが、ラストは痛快ヤクザ映画。
この数年、障碍者ものの映画やTVドラマが出てきているが、これは別格。肩ひじ張って生きる久美子(池脇)、よくも悪くも自然体の恒夫(妻夫木)の組みあわせが切ない。
戦場カメラマンが戦火の中で子供たちを亡命させようと奔走する話。ストーリー部分がニュース映像に負けている。
往年のハリウッド大作でも、実話なので、ハッピーエンドにはならなかった。後味悪し。
チンピラの一代記の形をとっているが、真の主人公はブラジルのスラム。
いい作品なのに、安いデジカムで撮ったので画像が揺れる。惜しい!
出だしはよかったが、途中から普通の映画に。
イヌイットの叙事詩。名前がおぼえにくい上に服が似ていて、気を入れて見ないとわからなくなるが、すごいものはすごい。
だらだらした快楽。少女映画の悪徳を楽しむ。
いろいろ言われているが、傑作だと思う。『攻殻機動隊』よりもわかりやすい。
アイデンティティ探しにしないで、よくも悪くもアクションに徹している。
重厚な伝記映画だろうと敬遠していたが、軽妙洒脱なフィクションだった。楽しい!
アイルランドについ最近まで実在したタコ部屋修道院の話。これが現代の話とは。
ご大層な説教でごまかしているが、ただの淫乱女。
あざとい設定だが、照葉樹林の美しさは圧倒的。
下放青年が革命の聖地、延安に残してきた娘を追ったドキュメンタリー。笑える場面が多いが、実は深刻だ。
中国融和派のチベット族を描いた優等生的な映画に見えるが、これでも中国では上映できないという。
ナチスを逃れてケニアにわたったユダヤ人一家の話。「ビョンド・サイレンス」と同じように、娘が救いになる。
「赤い月」+「流されて」の戦争映画。低予算の小品だが、エマニュエル・ベアールがいい味を出している。
ホラーにしてはまとまりすぎ。破綻はないが、怖くもない。
英国俳優総出演のクリスマス・ストーリーで、いつわりの幸福感に酔わせてくれる。
井筒監督はけなしていたが、これは傑作。ジェフ・ブリッジスなしでは成立しない映画。
気っ風のいい屋台の姉御が鈴木宗男に酷似した地上げ屋にもてあそばれる話。
満腹だが、スペシャル・エクステンディド・エディションが出ないと、真の姿は見えてこない。
こんなすごい女を美しい夫婦愛の物語に閉じこめていいのか?!
ハリウッドの井戸端会議。美しくなった女優もいれば、醜くなった女優も。カメラは残酷。
『マルコヴィッチの穴』ならぬ『カウフマンの穴』。頭が痛くなりそう。
俗悪番組のプロデューサーの二重生活。嘘臭いのに重苦しい。
40分ちょっと増えて4時間になったが、あっという間。これでバランスがとれた。
前半はすばらしかったのだが、あの終り方はなんだ!? 一度白けると、有名俳優のカタログに見えてくる。
御都合主義のオバカ映画。空き時間を埋めるために見たが、後悔しきり。
広末と堤幸彦を見直した。しかし、一番いいのは松田龍平。
どんでん返しがすべての映画。仲間由紀恵は娘役はもう無理と判明。
あまりにもカトリック的な抹香臭い話。アメリカではオスカーの呼び声が高いが、日本ではもう客足が落ちている。
名作。ちゃんとした翻訳で読み直したくなった。
42分長いDVD版の劇場上映。マニアックなお客で混んでいた。
『ラスト サムライ』とは逆にアクションは平板だが、話はおもしろい。
楽屋落ちコメディ。シャルロット・ゲンズブールじゃうらやましくないな。
ギリシア系一家がWASPのマスオさんをむかえる話。ギリシャ・ギャグ満載らしいが、これだけ?
合法的人形愛。欲をいえば、笑いの要素がほしかった。
古典的恋愛映画をリメイクした濃密な密室劇で、田壮壮らしい格調高い名品。
宮藤官九郎主演のコメディ(脚本は別の人)。演出がくどいが、後味は悪くない。