「安部公房短信」で既報したように、安部公房が1959年から69歳で亡くなるまでの34年間、居をかまえていた調布市の文化会館たづくりで、「安部公房展」が開かれている(2月15日(日)まで。10:00〜18:00)。
一昨年、ニューヨークで開かれた「安部公房記念祭」で展示された遺品を日本ではじめて公開するほか、一昨年、日比谷で開催された安部公房写真展で公開された写真も展覧している。舞台美術家、装丁家として活躍した真知夫人の作品も見のがせない。
ビデオ作品の上映は希望者殺到で、急遽1月31日と2月6日に追加プログラムが組まれたが、1月31日はすでに満員で、2月6日に若干の残席があるとのことである(1月23日現在)。希望者は(財)調布市文化・コミュニティ振興財団事業課文化・コミュニティ係(Tel. 0424-41-6171)まで。
安部ねりさんのご好意で、ここでは代表的な展示品を紹介する。
ガリ版印刷で出版された『無名詩集』
『終りし道の標に』第一章と第三章の大学ノート
同第二章の大学ノート
会場で流されている『仔象は死んだ』のテーマ曲などを作曲した
愛用のルービック・キューブ、薬いれ、眼鏡
最後の長編、『カンガルー・ノート』のフロッピー
安部公房はもっとも早くワープロを導入した作家である
万年筆と原稿用紙
(左下に「安部用箋」と銘がはいっている)
創作メモをしるしたカード
KOBO ABEとロゴのはいったカバン
「チェニジー」
安部公房が発明し、特許をとったタイヤに巻くチェーン